BAR ふぐるま。

\生きる/

【ちかっぱかっぱ!】海御前の葬列

2013/03/17 20:31

来週水曜日に久留米で行われる、河童オンリーである「ちかっぱかっぱ!」
「は-7」のBAR ふぐるま。からはこんなモノを頒布致します。



 

Outline



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【新刊】
河城にとり短編SS
 『海御前の葬列』
文:文車でみせ 絵:鯖.イバー
全16ページ
頒布価格:100円
頒布場所:ちかっぱかっぱ!
     は-7 BAR ふぐるま。



※本書は3/31「東方四国祭6」に頒布予定、
 石言葉SS合同「宝石箱のアニマ」への掲載しております。
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「宝石箱のアニマ」
http://shitekishiteki.blog86.fc2.com/blog-entry-59.html



Sample



 川をずっと下って行くと外の世界に繋がっている、と婆々様はいつも言っていた。それはこの郷に住む者なら誰でも知っていることだったけど、婆々様はそれを見たと言っていたので、みんなは婆々様のことを嘘つきと笑っていた。
「海が見たくなって、小さな船で川を下ったんだ」
 婆々様の船は皆知っていた。
 アクアマリン号と名付けられた鉄の塊。
 図体も船にしてはこじんまりとして、船というよりは潜水艦のようなそれ。
 そんなので外の世界に行けるもんか、浸水して泡と消えるのが関の山だ。
 婆々様はたくさん笑われて、あまりその話をしなくなったけど、私がせがんだ時だけは、なつかしそうに目を細めて話してくれた。
「川を下るのはとても勇気がいる。並大抵な事じゃない。大きな波が、うねりが、岩が、滝が、絶えずわしに襲いかかって来た……」
 私は婆々様の話が大好きだった。
 外の世界までの大冒険。
 私はいつも、身じろぎもしないで聞いていた。何度聞いても飽きなかった。そして長い冒険の末、婆々様はついに外の世界にたどりつく。とてもとても広い水たまりが目の前に広がっている。
「海を見ると、この世というものの偉大さがわかる。お前もいつか見れるといいな」
 婆々様は少し笑ってそう言った。何かすごいものを見た顔だ。私はそう思った。









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